サスカが専門にしている「盛り上げ印刷」がどのようなものであるかを解説します。十分に職人的な技術が必要だということがわかっていただければ幸いです。
文字やロゴマーク等を紙面から盛り上げ、立体感をもたせる印刷方法を「盛り上げ印刷」と呼んでいます。制作機のメーカー名から別名「バーコ印刷」とも呼ばれます。本来の盛り上げ印刷は、銅版による凹版印刷でインクそのものを盛り上げますが、サスカが専門にしている盛り上げ印刷(バーコ)は、その銅版印刷を合理的にアレンジしたものです。(工程は下記に明記)
  一般的な印刷と比較して、紙面上に直接立体感が出るのでダイナミックな雰囲気を演出できます。欧米では盛り上げ印刷を使った名刺が、ビジネスシーンの演出に一役買っています。また、パーティやレストランのメニューなどに使用してもその効果は明らかです。近年では、盲人用に点字部分を盛りあげるために使用することも可能になり、サスカでもその可能性を考慮に入れております。
特殊印刷の一環である盛り上げ印刷は、印刷後に加工を施します。盛り上がる部分の加工には、透明の樹脂を使うのが最も一般的ですが、場合によってはつや消しや金粉、銀粉の入った樹脂を使うこともあります。樹脂によって粒子の細かいものや粗いものがあり、盛り上げの程度を加減することも可能になってきました。
  複数色を盛り上げる場合は、下記の工程をその色数分繰り返します。そのため、樹脂の溶け具合をうまく調整する職人技というべき能力が必要となり、長年の経験と腕の見せどころです。
  刷り上がってイン
  クが乾かない状態
  から加工する。
  樹脂系の粉をかけ
  る。
  余計な粉を吸い取
  ると印刷部分にだ
  け粉が残る。
 
  熱加工で樹脂が溶
  け、印刷部分が盛
  り上がる。
   冷却して完成。